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たてがみを握るも

【第32回将棋大賞】で近藤正和五段の勝率賞受賞が決定。
改めてご祝賀申し上げる。

皆さんご承知の通り、将棋大賞は部門に依って選考基準が問題となる事もしばしば。
升田幸三(こうそう)賞と聞くと、やはり戦法を想起する。
1-先後に拘わらず使用可能 2-先手若しくは後手が必ず使用可能な戦法に対抗 3-序盤作戦を変革し得る斬新さ 4-有力戦法に敵対し衰退させた猛威 5-創案者及び代表的使用者に依る抜群の実績
の内から、出来れば03個は必要だと思う。

【竜王戦倶楽部(よみなおの独り言04/01)】
別の委員会で決める升田賞は激論だったそう。渡辺さんの竜王戦第4局の△3七歩、
とある。終盤は強力な妙手の宝庫だけに、龍王奪取の原動力として評価されたと観る。
私は十年一度の新戦法の為に升田幸三賞がある、と考えている。
序盤の絶妙手は、すぐ戦法に昇華するであろうし、中終盤のそれは正直茶飯事という感じ。

net広報賞が必要とも考えるが、ともあれ各賞受賞はいつの事か。

この日は近藤さんが先に着座していた。上座を譲られる形となり、王将を使って頂く。

00039

(便宜上先後逆)△3四歩▲7六歩△1四歩▲6八飛の出だしから、早々に近藤さんが端を取り、四間飛車VS居飛車持久戦へ。
四間飛車に対して端を取った場合、意外だが急戦が有効。
四間飛車側は、(故)大野源一(げんいち)九段流に3六歩-2六歩型で対抗する事になる。
居飛車は斜め棒銀で、先後を問わず歩付きの瞬間の仕掛けが強力。4五歩早仕掛けも、元々端攻めが期待出来ない以上、端詰めが大きい意味がある。
持久戦は居飛穴放棄となる点止むを得ない。本譜は天守閣美濃へ。
左美濃なら▲2五桂から仕掛けたかは微妙だが、天守閣美濃でも直ぐに端を逆襲出来る訳ではない。

00040


近藤さんは端に満足して主導権を譲った。
反攻に留意すれば十分balanceを保てる訳だが、結局どこかで撃って出る必要がある。
△9四歩▲9六歩の交換は自然だが、両端を与え後に1筋反撃、という組み立てもあった。銀冠が早く未だ陣形が窮屈な為、戦闘を後回しにする意味もある。
本譜は△5五歩!受ければその内仕掛けて来るとは思ったが、度肝を抜かれた。
▲同角に△9五歩▲同歩△5四銀▲7七角△7四歩▲同銀△7二飛。
瞬く間に歩を一森下入手し、守勢を選択した。
実は▲5五同角より▲6六銀△5四銀▲5六歩の筋が手厚かったが、本譜も近藤さんがやや無理な様だ。
いつもの笑みは欠片もなく、引き締まった面持ち。
【囲碁・将棋チャンネル(銀河戦)】でお気付きの皆さんもおいでかと思うが、豊かなおぐしに白髪がちらほら。
私と年が余り離れていない事を思い起こし、少し感慨を覚えた。

00041

我乍ら会心の指し回しで、優勢の大詰めへ。
勝率街道を疾駆する駿馬のたてがみを、がっちり握った瞬間。
感想戦で▲4二成香が明快だった旨教えて頂いたが、▲4一飛も慎重に読みを入れ、△7五飛成に▲1三銀からの寄せを見越している。
角損乍ら△4七金と刺し違え、これが難しい。
▲6四馬以下△4八金打▲4七銀△同金▲4八歩と受けて余している事は判っていたが、ついはっきりさせようと▲6七銀。
△3七金打!!
馬角を取られ、二枚替え乍らこれは逆転模様。以下粘ったが要点を得られず、入玉の末に詰まされて無念の敗退。

感想戦ではつい「信用ないから粘られるんですよね・・・」等と口走ってしまった。
何とか信用を育成し、他の悪態を余儀なくされたい。

ともあれ、もう少し上品にならねば。取材が入っていれば、おどけも悪くないにせよ。

デハミナサン、アテブレーベ・オブリガード(「ランシュー=クリストフ@信長 KING OF ZIPANGU」風)。

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コメント

近藤五段まで居飛車を選んだのは想定外のことで、まずそれに驚かされました。程度の差はあれ不定形(アンフォルメル)な力戦・手将棋になりがちな相振り飛車は窪田さんの強みがもろに発揮されるとの予断から避けている棋士が多いような気がするのですが、どうなのでしょう。避けそうもない羽生4冠との対戦を熱望しています。
この将棋はご紹介のさわりしか存じませんが、たいへん失礼ながら、結果として敗着になった▲6七銀(△4三銀)が、いちばん「窪田らしさの出た手」だと思いました。鶴翼、というよりプテラノドンが翼を広げたような駒の配置、銀を守りの駒として打っている点、「責め」という感じの受けである点、等々。窪田さんも悪手だったにせよ自分らしい、と判断して敢えてこの局面を掲載されたのやも・・・と邪推しております。

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